文芸同好会 残照

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残照TOP  [ ジャンル ]   [ タイトル ] 罪人行列座

罪人行列座    K−不失者

初夏のごく僅かの間にだけ
北の空を覆い尽くす
巨大な星座は見える
 
その巨大さとは裏腹に
構成する星々全てが
六等以下であるために
一切の眩しさはなく
さしたる由来の神話もなく
だがしかし
真夜中の生活者の その頭上に
確かに、浮かぶ
 
月の無い今夜
星々の
微量な光に照らされて
行列のしんがりで
頭を垂れ、歩き疲れた人々は押し黙り
 
やがて
空を仰ぎ見るのをやめた人々は
星が次々と死んでいったことに、
気付かない
 
繋がれた心に
歓喜を奪われ続ける
行列のただならぬ沈黙に、花を
 
悲しみの夜に、永遠の朝を

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